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 「simple100シリーズ攻略 ソト」
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   THE トランプアドベンチャー
■ THE トランプアドベンチャー2 大富豪Q

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  僕の名はエース。
全てがトランプで決まる街で連勝中だから、背後で全てを仕切る組織も手出しは出来ない。
 
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明日の公式勝負次第でその特権も消え去る。その前に人質に取られた妹を奪い返して逃げるつもりでいた。

 
第1章

<空港>
全てをこっそり一人で進めるつもりでいた。早朝、そこに降り立つその瞬間までは。
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画像   空港詰めの運転手
「あんた、隣町のエースだろ。大勝負の前日にこんな街まで遠出ってどういう事だい?」
「俺達に勝ったら黙っとく。しかも今日1日タダで乗せてやる。悪くはない取引だろ?」

(空港詰めの運転手と勝負)
 ダグ 「やるな若造。だがまだ負けんぞ」
 
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画像   ダグ
「さぁて旦那、目当てはどこですかい?俺達も一応は組織の末端ですが協力しますぜ」
「なぁに、心配はいらねぇ。あんたが見分けられるのは監視役の俺達位のもんだからさ」
 
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第2章

この時間から開いてる遊び場は、組織の溜まり場である「キメラの家」だけらしかった。
まずはそこに向かう事にして後部座席のシートを倒す。あまり窓の外に顔をさらすのは精神衛生上もよくない。
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画像   ダグ
「ところで旦那。ここに来た目的ってやっぱり相手チームの事前偵察なんですかい?」
「申し訳ねぇがあそこだけは駄目なんだ。警備が厳重過ぎて俺達もうかつに近づけねぇ」
 
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<キメラの家 1階>
1階の半分が勝負場、残りがラウンジという豪華な造りの不夜城に到着した。客の大半が組織の人間だった。
きっとこの店の女主人なのだろう。2階に上がる階段の下にいた厚化粧の中年女がつかつかと近寄ってきた。
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画像   マダム・キメラ
「おや、あなた写真で何度も見た事あるよ。確か妹と一緒に写ってるのもあったね」
「何しに来たかも大体知ってるよ。ここでの勝負に勝てたら手伝ってもいいよ」

(マダム・キメラと勝負)
 キメラ 「あたしが相手だよ覚悟おし!」
 キメラ 「アラなかなかやるわね、でもまだよ」

「メアリー、エリスが組織で出世してるからいろんな話が耳に入ってくるのよ。」
「でも娘達、みんな密かに苦しんでる様ね。私の旦那もそう。私には全部御見通しね」
 
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第3章

<キメラの家 2階>
結局2階で酔いつぶれてるこの街の組織の元締めに聞くしかない事が分かった。
薄暗い階段を昇り切った途端、首筋に冷たい刃物の先が押しつけられる。恐る恐る両手を頭上に上げた。
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画像   エリス
「生憎、姉さんから情報を聞いたのは母さんだけじゃなかったの。お馬鹿さんなエース」
「今度は負けない、私には後がないの。これで負けたら私のこと好きにするといいわ」

(エリスと勝負)
 エリス 「私であなたの記録は止まるわ」
 エリス 「まだ負けたんじゃない、次よ!」
 エリス 「ここが、がんばりどきよ!」

「機会さえあったらば姉さんを見返せるってこれまでずっと断言して来たのに・・・」
 
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泣き崩れた彼女を見て子供の頃の妹を思い出した。彼女も同じ位負けず嫌いで何度泣かしたか分からない。
僕のマネージャーに就任してからはさすがに人前じゃやらないが、2人の時は必ずしもその限りじゃない。

 
第4章

目指す部屋に忍び込んだはいいが、肝心の元締めが叩いても小突いても起きそうにない。
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画像   ダグ
「トランプで時間でもつぶしましょうや。奴も目がない方だから加わって来ますって」
 
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画像   (ダグと勝負)
 組織2 「今度は俺が相手だ負けてたまるか!」
 ダラーク 「おいおい、俺も混ぜてくれよ」
 ダラーク 「やるじゃねーか、だがこれからだ」
 ダラーク 「本領発揮はここからだぜ」

ダラーク
「お前!エースか!通りで強いはずだ、何が目的だ、言ってみな」
 
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気付くと勝負に負けてた元締めは、文字通り茫然自失状態で妹を選手宿舎に連れていった事を白状した。
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画像   エリス
「このIDカードで裏口から入れば、誰にも見咎められずに目指す部屋までいける筈よ」
 
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元締めの腹巻から奪ったそれを僕に手渡す。その時初めて彼女が副官の印章を襟に着けている事に気付いた。
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画像   エリス
「気にしないで。私はこの鼻つまみ者を失脚させて入れ替わりたいだけなんだから」
 
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第5章

<宿舎>
夜を待って宿舎に潜入した。目指す部屋だけが点灯中でトランプ勝負の最中だった。

少女の声「駄目よ。こんな手筋じゃ絶対兄さんに通用しないわ。申し訳ないけど最初からよ」

その鬼気迫る声が妹のものだと気付くのにしばらくかかった。部屋に飛び込むと冷たい視線が待っていた。
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画像   クイーン
「どうして私をそんな目で見るの?いつものブラウスとスカートでないから?」
「言っとくけど私から志願したの。そして今日の試験と面接で採用が決まったの」
「マネージャーとしてでなく選手としてね。初挑戦の相手は兄さん、あなたよ」
 
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黙ってトランプを手に取り、良く切って配り始める。僕の取り得はそれだけ。彼女もそれは痛い程知ってる。
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画像   (クイーンと勝負)
 女従者4 「この先には、進ませないよ」
 ダグ 「楽しそうだな、おれもまぜてくれ」
 クイーン 「うれしい、あなたと戦える。」
 クイーン 「手加減は無用よ。」
 クイーン 「私の本当の実力、見せてあげる。」
 クイーン 「ここで負けては、兄を超えられない」
 クイーン 「これで負けても私に悔いはないの」
 
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<空港>
どこをどう歩いたかさえ覚えていない。気付いたら飛行場にいた。行きのヘリのパイロットが近づいてきた。
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画像   パイロット
「女房と娘の御節介のせいで、真相を知っちまったらしいな。まぁ気落ちするなよ」
「騙して御免な。それも仕事のうちだったんだ。さてこれから公式会場に飛ぶぜ」
 
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全てが闇の中の深夜の上空で間もなく日付が変わろうとしてる。明日がどんな日になるかなどまるで見えない。

妹を追っていたはずの僕はいつのまにか組織の大会に戻るはめになってしまった。
クイーンの声が響く。

私は戦って欲しい。
誰もふれたことのないその先にあるものを
兄さんならつかめる。

To be continued...


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